第一種電気工事士 過去問
令和8年度(2026年) 上期
問40 (一般用電気工作物等及び自家用電気工作物の保安に関する法令 問3)

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問題

第一種電気工事士試験 令和8年度(2026年) 上期 問40(一般用電気工作物等及び自家用電気工作物の保安に関する法令 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

「電気工事業の業務の適正化に関する法律」において、電気工事業者の業務に関する記述として、誤っているものは。
  • 営業所ごとに、絶縁抵抗計の他、法令に定められた器具を備えなければならない。
  • 営業所ごとに、電気工事に関し、法令に定められた事項を記載した帳簿を備えなければならない。
  • 営業所及び電気工事の施工場所ごとに、法令に定められた事項を記載した標識を掲示しなければならない。
  • 通知電気工事業者は、法令に定められた主任電気工事士を置かなければならない。

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この過去問の解説 (2件)

01

誤っているのは「通知電気工事業者は、法令に定められた主任電気工事士を置かなければならない。」です。

 

「電気工事業の業務の適正化に関する法律」は、電気工事を事業として行う業者の登録や業務について定め、電気工事を安全かつ適切に行うことを目的とした法律です。

電気工事業者には、工事に必要な器具の備付け、帳簿の作成、標識の掲示などが義務付けられています。

ただし、主任電気工事士の設置義務は、すべての電気工事業者に適用されるわけではありません。

主任電気工事士の設置義務は、一般用電気工作物等の工事を行う登録電気工事業者に適用され、通知電気工事業者には適用されません。

この違いを理解することが、問題を解くポイントになります。

選択肢1. 営業所ごとに、絶縁抵抗計の他、法令に定められた器具を備えなければならない。

この選択肢は適切です。

電気工事業者は、電気工事を安全に行い、完成した設備の安全性を確認するために、必要な測定器具などを備える必要があります。

「電気工事業の業務の適正化に関する法律」第24条では、営業所ごとに絶縁抵抗計などの器具を備えることが定められています。

例えば、一般用電気工事のみを行う営業所では、次の器具が必要です。

・絶縁抵抗計

・接地抵抗計

・抵抗と交流電圧を測定できる回路計

また、自家用電気工作物の工事を行う営業所では、これらに加えて、低圧検電器、高圧検電器、継電器試験装置、絶縁耐力試験装置も必要です。

なお、継電器試験装置と絶縁耐力試験装置は、必要なときに使用できるようにしていれば、営業所に常時備えていなくても認められます。

したがって、電気工事業者は、営業所ごとに工事の種類に応じた法令で定められた器具を備える必要があります。

選択肢2. 営業所ごとに、電気工事に関し、法令に定められた事項を記載した帳簿を備えなければならない。

この選択肢は適切です。

電気工事業者は、どのような工事を、いつ、どこで、誰が行ったのかを記録しておく必要があります。

これは、工事の内容を後から確認できるようにし、電気工事の適切な管理につなげるためです。

「電気工事業の業務の適正化に関する法律」第26条では、営業所ごとに帳簿を備え、必要な事項を記録することが定められています。

主な記載事項は、次のとおりです。

・注文者の氏名または名称、住所

・電気工事の種類と施工場所

・工事を行った年月日

・主任電気工事士等と作業者の氏名

・配線図

・検査結果

また、帳簿は記載した日から5年間保存する必要があります。

したがって、営業所ごとに法令で定められた帳簿を備えることは、電気工事業者の義務です。

選択肢3. 営業所及び電気工事の施工場所ごとに、法令に定められた事項を記載した標識を掲示しなければならない。

この選択肢は適切です。

電気工事業者は、営業所や工事現場で、誰が工事を行っているのかを分かるようにする必要があります。

そのため、「電気工事業の業務の適正化に関する法律」第25条では、営業所と電気工事の施工場所ごとに、標識を掲示することが定められています。

標識には、電気工事業者の氏名または名称など、法令で定められた事項を記載します。

登録電気工事業者の場合は、登録番号なども記載する必要があります。

また、標識は、営業所や工事現場の見やすい場所に掲示しなければなりません。

これにより、工事の注文者や関係者が、電気工事業者の情報を確認できます。

選択肢4. 通知電気工事業者は、法令に定められた主任電気工事士を置かなければならない。

この選択肢は誤りです。

通知電気工事業者は、自家用電気工作物に係る電気工事のみを行う電気工事業者です。

一方、登録電気工事業者は、一般用電気工作物等の電気工事を行う業者であり、自家用電気工作物の工事も行うことができます。

「電気工事業の業務の適正化に関する法律」第19条では、登録電気工事業者が一般用電気工事を行う営業所ごとに、原則として主任電気工事士を置くことが定められています。

主任電気工事士になれるのは、次の資格を持つ人です。

・第一種電気工事士

・第二種電気工事士の免状交付後、電気工事に関する3年以上の実務経験がある人

ただし、業者本人などがこれらの資格条件を満たし、自ら主として工事の業務に従事する場合には、別の主任電気工事士を置く必要はありません。

また、通知電気工事業者は一般用電気工事を行わないため、主任電気工事士を置く義務はありません。

したがって、通知電気工事業者に主任電気工事士の設置を義務付けている点が誤りです。

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02

 電気工事業の業務の適正化に関する法律に関する出題です。

 これは基本的に事業者(使用者)にかかる法律であり、独立して開業したいと考えている方は、本問の範囲だけでなく法律全体を熟知する必要が出てきます。

 それでは、各選択肢の解説をしていきます。

選択肢1. 営業所ごとに、絶縁抵抗計の他、法令に定められた器具を備えなければならない。

 第二十四条に、「電気工事業者は、その営業所ごとに、絶縁抵抗計その他の経済産業省令で定められている器具を備えなければならない」とあります。記述は法律の文章そのもののため適切ですので、回答としては誤りとなります。

選択肢2. 営業所ごとに、電気工事に関し、法令に定められた事項を記載した帳簿を備えなければならない。

 第二十六条に、「電気工事業者は、(中略)その営業所ごとに帳簿を備え~(後略)」とあります。記述は法律の文章そのもののため適切ですので、回答としては誤りとなります。

選択肢3. 営業所及び電気工事の施工場所ごとに、法令に定められた事項を記載した標識を掲示しなければならない。

 第二十五条に、「電気工事業者は、(中略)その営業所及び電気工事の施工場所ごとに、(中略)登録番号その他の経済産業省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない」とあります。記述は法律の文章そのもののため適切ですので、回答としては誤りとなります。

選択肢4. 通知電気工事業者は、法令に定められた主任電気工事士を置かなければならない。

 第十九条に、主任電気工事士を置かなければならない規定はありますが、その義務を負うのは「登録電気工事業者」であり、通知電気工事業者ではありません。記述は不適切ですので、回答としては正答となります。

 なお、通知電気工事業者とは、自家用電気工作物の電気工事のみを営む者をいい、登録電気工事業者とは、一般用電気工作物を含め制限なく施工できる電気工事業者をいいます。また、通知電気工事業者は主任電気工事士を置く義務が無いというより、必要ないというのが実態として近いです。自家用電気工作物の場合、それそのものに電気主任技術者が選任されている為です。

まとめ

 冒頭の通り、電気工事業の業務の適正化に関する法律は、使用者側、事業を営む者にかかる法律ですので、独立したいと考えている方は、本問の範囲だけでなく、法律全体を熟知する必要があります。

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