第一種電気工事士 過去問
令和8年度(2026年) 上期
問34 (電気工事の施工方法 問8)

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問題

第一種電気工事士試験 令和8年度(2026年) 上期 問34(電気工事の施工方法 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

図は、自家用電気工作物構内の高圧受電設備及び低圧動力設備を表した図である。
この図に関する問いに対して、答えを1つ選びなさい。
〔注〕図において、問いに直接関係のない部分等は、省略又は簡略化してある。

⑤に示す動力制御盤からの分岐回路に関する記述として、不適切なものは。
ただし、ポンプ用電動機はスターデルタ始動方式とする。
問題文の画像
  • スターデルタ始動方式の始動電流は、全電圧始動方式の始動電流の3倍にすることができる。
  • 各ポンプの定格電流は50Aを超えるので、分岐回路に使用される電線は、許容電流が電動機の定格電流の1.1倍以上のものが必要である。
  • 送風機の定格電流は50A以下であるので、分岐回路に使用される電線は、許容電流が電動機の定格電流の1.25倍以上のものが必要である。
  • ポンプ用電動機はスターデルタ始動方式であるため、制御盤と電動機間の配線は6本必要(接地線を除く)である。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は「スターデルタ始動方式の始動電流は、全電圧始動方式の始動電流の3倍にすることができる。」です。

選択肢1. スターデルタ始動方式の始動電流は、全電圧始動方式の始動電流の3倍にすることができる。

この選択肢は誤りです。

スターデルタ始動方式は、電動機を動かし始めるときの大きな電流を小さくするための方法です。

始動時には、電動機の巻線をスター結線にして、各巻線に加わる電圧を低くします。

その後、電動機の回転が速くなると、デルタ結線に切り換えて通常の運転を行います。

この仕組みにより、始動電流は全電圧始動方式の約3分の1になります。

選択肢2. 各ポンプの定格電流は50Aを超えるので、分岐回路に使用される電線は、許容電流が電動機の定格電流の1.1倍以上のものが必要である。

この選択肢は適切です。

電動機に電気を送る電線は、電流によって熱くなりすぎないように、十分な太さのものを使用する必要があります。

電線が安全に流せる電流の大きさを「許容電流」といいます。

「電気設備の技術基準の解釈」第149条では、電動機だけに電気を供給する低圧分岐回路について、原則として次のように定めています。

定格電流が50A以下の場合:定格電流の1.25倍以上

定格電流が50Aを超える場合:定格電流の1.1倍以上

図の各ポンプは定格電流が50Aを超えるため、1.1倍以上の許容電流を持つ電線が必要です。

選択肢3. 送風機の定格電流は50A以下であるので、分岐回路に使用される電線は、許容電流が電動機の定格電流の1.25倍以上のものが必要である。

この選択肢は適切です。

送風機は、電動機を使ってファンを回し、空気を送り出す設備です。

電動機に使用する電線は、通常の運転中に流れる電流に対して、余裕のある許容電流が必要です。

「電気設備の技術基準の解釈」第149条では、電動機だけに電気を供給する低圧分岐回路について、定格電流が50A以下の場合、原則として定格電流の1.25倍以上の許容電流を持つ電線を使用することが定められています。

例えば、電動機の定格電流が40Aの場合は、

40×1.25=50A

となるため、許容電流が50A以上の電線が必要です。

図の送風機は定格電流が50A以下なので、1.25倍以上という条件が適用されます。

選択肢4. ポンプ用電動機はスターデルタ始動方式であるため、制御盤と電動機間の配線は6本必要(接地線を除く)である。

この選択肢は適切です。

スターデルタ始動方式は、始動時と通常運転時で電動機の巻線の接続方法を切り換える仕組みです。

始動時にはスター結線を使用し、回転が速くなった後にデルタ結線へ切り換えます。

この切り換えを制御盤側で行うためには、電動機の3組の巻線について、それぞれ両端を制御盤につなぐ必要があります。

そのため、1組の巻線につき2本、合計で、

3×2=6本

の電線が必要です。

つまり、スターデルタ始動方式では、制御盤と電動機の間に6本の配線が必要です。

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02

 電動機に接続する回路、というよりは始動電流に関する出題です。

 実質的には2択に絞り込める設問であり、スターデルタ始動の意味を知っていれば確実に得点できるでしょう。

 それでは、各選択肢の解説をしていきます。

選択肢1. スターデルタ始動方式の始動電流は、全電圧始動方式の始動電流の3倍にすることができる。

 スターデルタ始動は、全電圧始動(直入れ始動)が5~7倍ともされる始動電流の3分の1程度にまで抑制する事が出来ます。

 文章自体がすでにおかしく、始動電流はなるべく抑制しなければならないものですから、始動電流を3倍にできる、というような表現自体がすでに矛盾しています。

 記述としてもちろん不適切ですので、回答としては正答となります。

選択肢2. 各ポンプの定格電流は50Aを超えるので、分岐回路に使用される電線は、許容電流が電動機の定格電流の1.1倍以上のものが必要である。

 電気設備の技術基準の解釈第148条に規定されている通りとなります。始動電流を考慮した規定となり、もちろん記述として適切ですので、回答としては誤りとなります。

選択肢3. 送風機の定格電流は50A以下であるので、分岐回路に使用される電線は、許容電流が電動機の定格電流の1.25倍以上のものが必要である。

 電気設備の技術基準の解釈第148条に規定されている通りとなります。始動電流を考慮した規定となり、もちろん記述として適切ですので、回答としては誤りとなります。

選択肢4. ポンプ用電動機はスターデルタ始動方式であるため、制御盤と電動機間の配線は6本必要(接地線を除く)である。

 スターデルタ指導方式は、通常のスター結線しているルートとは別に、デルタ結線するルートを用意する必要があります。(可逆開閉器の結線と似ています)現物としては、デルタ結線された電磁接触器が別途配置されており、図面上では3相の線が2セットありますので、接地線を除いた主回路(電動機等を動かす強い電気が流れる回路)の配線は6本分必要です。

 記述として正しい為、回答としては誤りとなります。

まとめ

 スターデルタ始動は、現在でも様々な事業所で用いられています。比較的容易に始動電流を抑制できるため採用事例は多いのですが、一方で接点を切り替える関係からスパークを起こしやすい欠点もあります。特に設計等に関わる場合、そうしたデメリットも考えて実務を行う必要があります。

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