第一種電気工事士 過去問
令和4年度(2022年) 午後
問31 (一般問題 問31)

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問題

第一種電気工事士試験 令和4年度(2022年) 午後 問31(一般問題 問31) (訂正依頼・報告はこちら)

図は、自家用電気工作物(500kW未満)の引込柱から屋内キュービクル式高圧受電設備(JISC4620適合品)に至る施設の見取図である。この図に関する各問いには、4通りの答えが書いてある。それぞれの問いに対して、答えを一つ選びなさい。
〔注〕図において、問いに直接関係のない部分等は、省略又は簡略化してある。

②に示す高圧引込の地中電線路の施工として、不適切なものは。
問題文の画像
  • 地中埋設管路長が20mであるため、物件の名称、管理者名及び電圧を表示した埋設表示シートの施設を省略した。
  • 高圧地中引込線を収める防護装置に鋼管を使用した管路式とし、地中埋設管路長が20mであるため、管路の接地を省略した。
  • 高圧地中引込線と地中弱電流電線との離隔が20cmのため、高圧地中引込線を堅ろうな不燃性の管に収め、その管が地中弱電流電線と直接接触しないように施設した。
  • 高圧地中引込線と低圧地中電線との離隔を20cmで施設した。

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この過去問の解説 (3件)

01

地中電線路の施設については電技解釈120条に記載があります。

・高圧または特別高圧の地中電線路には次により表示を施すこと。ただし需要場所に施設する高圧地中電線路であって、その長さが15m以下のものにあってはこの限りではない

・物件の名称、管理者名および電圧を表示すること

・おおむね2mの間隔で表示すること(立ち入れない・十分に認知できる場合は除く

・埋設深さは圧力を受ける場合1.2m、そうでない場合は0.6m

 

選択肢1. 地中埋設管路長が20mであるため、物件の名称、管理者名及び電圧を表示した埋設表示シートの施設を省略した。

上記の通り15m以下でないと省略できませんので、これが不適切です。

選択肢2. 高圧地中引込線を収める防護装置に鋼管を使用した管路式とし、地中埋設管路長が20mであるため、管路の接地を省略した。

このケースは、地中に埋設した金属製の管路に高圧の引込線を通す方式です。

地中に埋設した管路部分は、規程によりD種接地工事をしたものとみなすことができます。

つまり、埋設した管路の部分では、長さに関係なく、接地工事を省略してもよいとされています。

選択肢3. 高圧地中引込線と地中弱電流電線との離隔が20cmのため、高圧地中引込線を堅ろうな不燃性の管に収め、その管が地中弱電流電線と直接接触しないように施設した。

直接接触しないようにしているので問題ありません。

選択肢4. 高圧地中引込線と低圧地中電線との離隔を20cmで施設した。

電技解釈125条によると0.15m以上であること、と記載があります。

20cm(0.2m)であれば問題ありません。

まとめ

解答の根拠として電技解釈を記載しましたが、各選択肢に書いてある内容を理解しておけば十分かと思います。

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02

地中電線路の敷設には直接埋設式、管路式、暗渠式があります。

また埋設深さは、車両等の重量物の圧力を受けるおそれがある場所では1.2m以上、その他の場所においては0.6m以上となっています。

埋設表示シートは高圧・特別高圧では15mを超過する場合は必要となります。(約2m間隔で表示を行う(物件の名称・管理者・電圧・埋設年))

なお埋設シートは電気・ガス・水道でそれぞれ色が異なり、電気の低圧・高圧ついてはオレンジ色のシートで文字は赤文字となっています。

選択肢1. 地中埋設管路長が20mであるため、物件の名称、管理者名及び電圧を表示した埋設表示シートの施設を省略した。

15mを超えているため必要であり誤りです。

選択肢2. 高圧地中引込線を収める防護装置に鋼管を使用した管路式とし、地中埋設管路長が20mであるため、管路の接地を省略した。

金属管は地面に埋まっているためそれが接地として扱われるため省略しても問題ありません。

選択肢3. 高圧地中引込線と地中弱電流電線との離隔が20cmのため、高圧地中引込線を堅ろうな不燃性の管に収め、その管が地中弱電流電線と直接接触しないように施設した。

高圧線と弱電線は離隔が30cm必要ですが、難燃性の管を用いて直接接触しなければ離隔は関係ありません。

選択肢4. 高圧地中引込線と低圧地中電線との離隔を20cmで施設した。

高圧線と低圧線は離隔が15cm必要ですので問題ありません。

まとめ

地中電線の敷設方法は覚えることはそこまで多くないのでまとめて覚えておきましょう。

また平成28年度から無電柱化を進めるために舗装の場合の埋設深さが緩和されたことも覚えて置きましょう。

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03

地中電線路の施工について不適切な処置を識別する問題です。図から、対象の地中電線路は、構内の舗装された車道の下に施設されていることがわかります。


地中電線路の施設については、電気設備の技術基準の解釈(20241004保局第1号、以下、電技解釈という)の第120条から第125条に規定があります。

選択肢1. 地中埋設管路長が20mであるため、物件の名称、管理者名及び電圧を表示した埋設表示シートの施設を省略した。

不適切な処置です。電技解釈は、

 

地中電線路を管路式により施設する場合は、高圧又は特別高圧の地中電線路に、物件の名称、管理者名及び電圧を表示すること(第120条第2項)

 

としています。ただし、例外があり、

 

需要場所に施設する高圧地中電線路であって、その長さが15m以下のものにあってはこの限りでない

 

とし、表示を免除しています。しかし、当該管路長は20mであるため、この条件を満たさず、埋設表示シートの施設を省略することはできません。

選択肢2. 高圧地中引込線を収める防護装置に鋼管を使用した管路式とし、地中埋設管路長が20mであるため、管路の接地を省略した。

この処置は不適切とは言えません。電技解釈は、第123条第1項において、

 

地中電線路の管、暗きょその他の地中電線を収める防護装置の金属製部分には、D種接地工事を施すこと

 

としていますが、その第2項で

 

地中電線を管路式により施設した部分における、金属製の管路はこの規定によらない

 

としています。また、以下の文書[1]は、

 

地中電線を収める金属製の管路を管路式により施設した箇所については、D種接地工事を施したものとみなすことができる

 

としています。


[1] 地中電線用管路の接地に関する取り扱い、日本電気技術規格委員会、JESC E6006(2004)、

https://jesc.gr.jp/jesc-assent/pdf/quotation/JESC%20E6006(2004)2017confirmed.pdf

選択肢3. 高圧地中引込線と地中弱電流電線との離隔が20cmのため、高圧地中引込線を堅ろうな不燃性の管に収め、その管が地中弱電流電線と直接接触しないように施設した。

適切な処置です。電技解釈は、

 

地中電線が、地中弱電流電線等と接近又は交差して施設される場合は、次の各号のいずれかによること(第125条第2項)

 

とし、その1つの項目として、

 

地中電線を堅ろうな不燃性の管又は自消性のある難燃性の管に収め、当該管が地中弱電流電線等と直接接触しないように施設すること(同項第三号)

 

を挙げています。隔離距離を0.3mとするか、地中電線と地中弱電流電線等との間に堅ろうな耐火性の隔壁を設けても構いません。

選択肢4. 高圧地中引込線と低圧地中電線との離隔を20cmで施設した。

適切な処置です。電技解釈は、

 

低圧地中電線と高圧地中電線とが接近又は交差する場合は、次の各号のいずれかによること(第125条第1項)

 

とし、その1つの項目として、

 

低圧地中電線と高圧地中電線との離隔距離が、0.15m以上であること(同項第一号)

 

を挙げています。

まとめ

本問の内容をまとめておきます。


1. 地中電線路を管路式により施設する場合は、高圧又は特別高圧の地中電線路に、物件の名称、管理者名及び電圧を表示する。ただし、需要場所に施設する高圧地中電線路で、長さが15m以下のものは除く。
2. 地中電線を収める金属製の管路を管路式により施設した箇所については、D種接地工事を施したものとみなすことができる。
3. 高圧地中引込線と地中弱電流電線との離隔は30cm。または、高圧地中引込線を堅ろうな不燃性の管に収め、その管が地中弱電流電線と直接接触しないようにしてもよい。
4. 高圧地中引込線と低圧地中電線との離隔は15cm。

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